「ゆ……ち……が………」

いつもなら、通り過ぎれば何も起こらないはずだった。
けど、今日はいつも通りの毎日ではなかった。
誰かが、耳元で何か囁くような、そんな感じ。
そして、どこかで聞いた事があるような、懐かしい声。
だから、つい。。。

「あなたは、一体……」
「ゆーり、おっはよ!」

突然、会話の答えのように、返事が着た。
あわてて振り向くと、そこには同じクラスの親友の琴里が居た。
長いストレートの黒髪で、天パがかかっているワタシから見れば羨ましくてしょうがない。
確か、こんな話から親しくなっていったように思う。

「琴ちゃん、おはよー」
「今日のさー、カブの英語やってきた?
あいつの、最後の訳わからなくて…」
「ワタシは、何とか分かったよー」
「ゆーり、お願い、見せてっ!」
「うん、合ってるか分からないけど、いいよー」
「ゆーり、愛してるっ!」

抱きついてきた琴ちゃんの頭を撫でながら、学校へ向かう。